ストレスチェックの問題点

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人事部門の多くの方々より「ストレスチェック」がストレスだという声が挙がっています。

◇すでに実施している企業の声

実際に数年前からストレスチェックを実施されている企業に効果についてヒアリングしたところ、高ストレス者の多くは、
【1】上司との人間関係が悪化している人
【2】給与・処遇面・長時間労働などで不満を抱えている人
【3】業務成績・人事評価が悪い人
が大勢を占め、
【4】本来の目的である潜在的なメンタル不調者
は極めて少数とのこと。
毎年ほぼ同じメンバーがストレス数値の上位(高ストレス者)を占めている状況が続いている。

また、実際にメンタル不調で休職となった方のストレス数値を調査してみると、多くは、病状や通院していることを隠し、意図的にストレス数値を、標準か標準以下となるよう回答しているケースが大半であるとのことでした。

産業医の意見では、高ストレス者として判定された方の中に、通院や入院が必要な人はほとんどいないとのこと。(良いことですが。。。)

一方、個人の判断で、安易に精神科クリニックを受診し、その結果、何年も病気に苦しめられてしまう人たちが多数出るのではないかと心配する声が多いことも事実です。

◇高ストレス者のうち産業医面談を希望する人の割合は?

国の指針のとおり、57項目からなる「職業性ストレス簡易調査票」を用い、ストレス強度が国内で標準的な企業がストレスチェックを実施した場合、高ストレス者と判定される人の割合は、受検者総数の※10%となります。
統計的にそうなる評点基準が、システムの中で設定されています。

また、高ストレス者の中で、休職などの就業判定を含む産業医面談を希望した人の割合は、受検者総数の※0.4%です。

※ 中央労働災害防止協会の統計調査による公表値

1000人の規模の企業の場合、約100人が高ストレス者と判定され、
そのうち4人が産業医面談を希望し、

更に4人のうち数名の人が、休業となったり、残業禁止となるというイメージを想定しておく必要があります。

もちろん、仕事上のストレスが国内平均よりも高い会社の場合は、高ストレス者は受検者総数の10%を超えてしまいますし、産業医面談を希望される方も0.4%を超えてしまう可能性もあります。

 

◇ストレスチェックの問題点

1.高ストレス者対策

高ストレス者の多くは、すでに、自身の業務量をセーブしていたり、上司等に残業を減らしてほしいと要求をしていたり、勤務態度が悪いなど、会社側が認識している人が多く含まれます。

高ストレス者と判定された方には、産業医面談を受診するよう保健師等から勧奨をすることが法令により義務となっています。

実際に産業医面談を希望される人は、極めて少なくなるはずですが、面談希望者の大半は、メンタル不調者というより、会社への不満が強い人となることを事前に意識しておくことが必要です。

なお、会社としては、高ストレス者であることを知ってしまった場合、安全配慮義務が発生することになり、高ストレス者の要求を無視することは困難となってしまいます。

会社への不満が強い社員個人へのアプローチはもちろん大切なことなのですが、

高ストレス者を発生しやすい「部門・部課」ごとに職場環境の改善を図っていくことが、根本的なメンタル予防につながることを忘れてはいけません。

 

【弊社の方針(1)個人の結果を収集しないこと!】
ストレスチェックの結果については、受検者本人の同意がない限り、実施者(医療資格者)は、会社側に提供してはいけないというルールが定められています。

弊社では、受検者が正直に受検できることを確保し、個人情報保護の観点や集団分析の精度を上げる意味からも、会社側には提供しないこととしてしまうことが望ましく、個人の同意取得は行わない方針です。

自分一人では抱えきれないほどの悩みや不満でいっぱいになっている人を除くと、会社側に自分のプライバシーの塊である結果を積極的に知ってほしいと考える人は、基本的にはいないのです。会社はストレスチェックの個人の結果について、一切収集しないと初めから宣言していただくことをお勧めしています。
しかし、ストレスに押しつぶされそうになっていて、自分一人では抱えきれないほどの悩みや不満でいっぱいになっている人、休職や残業禁止などの措置が必要な人は、産業医面談を希望することで、本人の同意があったものと見なされ、会社に個人の結果が実施者から提供されることになっています。
産業医面談(就業判定)ほどの状況ではないかたは、保健師や精神保健福祉士へ相談することもできますので、お気軽にご相談して頂きたいと思います。

高ストレス者となった人の個人結果を「すべて人事部で確認しておきたい」と考えている会社もあるようですが、個人の結果を会社が知ってしまった後のリスクは想像以上に大きく、会社の基本方針として、個人の結果を会社は収集しない旨、事前に社内に表明することをお勧めいたします。
【弊社の方針(2)資料の提供】
ストレスは、業務の効率を上げ、本人の成長を促進させるために必要なものであり、ストレスにあまりに過敏となる必要はないこと。またストレス耐性を強くするためには、様々な困難を乗り越えていかなければならないことなどをわかりやすく説明した資料を、受検者全員に進呈する予定です。

しかし、過度なストレスが、一定期間以上継続すると、メンタル疾患を始め、様々な病気の原因となることも伝えていかなければなりません。

【弊社の方針(3)電話・メール相談】
高ストレス者と判定され、産業医面談を受診するかどうか、迷っている方々を対象に、保健師・精神保健福祉士による電話・メール相談を結果配布後1週間受付致します。心身の状況をヒアリングし、適切なアドバイスを行っていきます。

 高ストレス者対策は、経営陣が、大きな経営課題のひとつとして認識し、職場の環境を働きやすい環境に変えていかない限り解決はしません。働きやすい環境とは、労働時間の短縮や、賃金のアップなど待遇面だけではなく、社員ひとりひとりに希望を与え、希望を共有することがまず最初に必要なことではないかと私は考えています。

 

2.個人情報の漏洩リスク

今回、厚生労働省では、インターネットではなく、社内のイントラネット上で活用するアプリをわざわざ開発し、無料配布をしています。
今時であれば、インターネットベースの方が開発コストも安く、便利であるのに、何故、閉じられたイントラネット用のアプリを開発したのでしょうか。

ストレスチェックと同様、機微な情報を取扱う「病院の電子カルテ」は、院内管理の原則があり、ほぼすべて院内のイントラネット環境下で稼働しています。

万一ASPなどインターネットを利用した電子カルテで情報漏洩が起きた場合、厚労省のガイドラインでは、その責任は業者だけではなく、まず第一に管理責任者である病院長自身が負わなければならないことになっています。この結果、インターネット上にデータを上げてしまっている病院はほとんどなく、便利さや料金よりも、個人情報保護を優先している状況です。

国内の医療情報の取扱いに、インターネットの利用が少ない状況などから鑑みて、イントラネット用のアプリを提供することになったのです。
【弊社の方針・個人情報の漏洩防止にはアナログ対応が一番です】
ストレスチェックの結果は、職場環境の良し悪しや、社員の心身の健康状態、上司等の支援状況など、極めて機微な個人情報の固まりであり、インターネットを利用するリスクは負えないものと判断しています。

国内の病院と同様、企業様においても厚生労働省が作成したアプリを活用の上、お手数をお掛けしますが、イントラネット内での受検を推奨しています。

【1】弊社の社内において、インターネットとは遮断された環境で、ストレスチェック専用のスタンドアローンのPCを用いて、集計や分析作業を実施します。

【2】情報漏洩を気にされる多くの企業より、今回は敢えて、マークシート方式を採用したいという声があり、紙(アナログ)による検査を実施致します。

【3】全受検者への結果通知については、メールを利用せず、実施事務従事者様宛に、受検結果を紙で印刷の上、一人づつ封筒に入れた状態で送付致します。

 

次回は「ストレスチェック制度の大きなメリット=組織診断=」を掲載致します。

 

ストレスチェックに関するお悩み何でもご相談ください!

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代表取締役 高橋 雅彦株式会社ドクタートラスト 代表取締役社長

投稿者プロフィール

1964年生まれ(52歳)1988年早大理工卒後、日本債券信用銀行(現あおぞら銀行)に入行し、病院専門の融資課長などを経験。2004年同行退行と同時に、「医療」と「企業」を結ぶことを目的に「株式会社ドクタートラスト」を設立。社長に就任。現在12期目。趣味は五葉松の盆栽と休日のパンづくり。渋谷区松濤町会の理事を兼任。

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