今から5年ほど前のことでしょうか、働き方改革の流れを受け、当社でも健康経営の意識が高まり、会社の進化、端的に言えば「もっといい会社にする」という大きな潮流が生まれてきました。
そこでまずは「生産性を向上させながら残業をいかに減らしていくか」、「有給休暇の取得促進」の2本柱をスタートとして、健康保健組合が進めている「健康企業宣言」に参加、「健康優良企業　銀の認定」を取得しました。

次なる目標として定めたのは「金の認定」です。
「金の認定」の採点基準には、「家族の特定健診受診率」や、「有所見者率」、「年次有給休暇の取得」などがあり、これらは人事総務部だけでは決して達成できず、全社的な動きが求められます。
そのため、全国21ある拠点に「健康推進担当者」を設置するとともに、本社の部長クラス、衛生委員会を置いている従業員数50名以上の大型拠点の所長を集めた「健康経営会議」を組織、PDCAを回せる体制を構築しました。
健康経営会議の形式も回数を重ねていくうちに整ってきましたので、より一層意識を高めていくべく、年1回全営業所の所長クラス、健康推進担当者が一同に会する健康経営カンファレンスを開催しています。

また、会議体を立ち上げるにあたって、2021年9月には、その拠り所として「健康経営憲章」を策定しました。
この憲章は「K.O Dental Corporationは、“How Much？” Corporationではなく、“How Wonderful！” Corporation になります」というスローガン、われわれにとっての健康経営を示す副題「身体的健康、精神的健康に加えて、社会的にも健康な企業を目指して」、および副題に沿った「健康経営5原則」から成り立ちます。

【健康経営5原則】

人事総務部　河野桃子さま

健康経営5原則のうち、1つ目の「すべての人に健康と豊かさ」は企業姿勢を示した原則です。
2つ目以降の「健康な心身の確保」、「健全な価値観の醸成」、「自己実現の達成」はそれぞれ副題にある身体的、精神的、そして社会的な健康に向けて目指すもの、5つ目の「社員の幸せを追求」は社員の目指す姿勢を表しています。
健康経営5原則を達成するためのハードルは決して低くないと認識していますが、明文化し、対外的にも発信していけば、自ずと意識が変わってくるものと考えています。
こうした全社的な取り組みの結果、2022年6月には「金の認定」を取得できました。

労働安全衛生を改善していくうえで、ドクタートラストさんにご相談、保健師さんにコンサルいただき、対応の方向性などのアドバイスをしていただいたのが始まりです。保健師さんに毎月定例で来ていただくようになりました。
また、産業医の先生のお手配も、事業場の従業員数が50名を超えるたびにお願いしています。

ストレスチェックは当初、別の会社さんを利用していたのですが、労働安全衛生の流れの一環であることから、合わせてお願いすることになりました。
ドクタートラストさんとの結びつきはここ数年でより強まっていると認識しています。

もちろん社内には、改善すべき点はまだまだあると思っています。
その一方で、会社としての想い「社員に働きがいがあり、愛社精神を自ずから育むそういう素晴らしい会社にしていきたい」に応える結果として、客観的な目線で、職場環境に対して高い評価を受けるのは、一番嬉しいことと感じています。

（※職場環境優良法人：ストレスチェックの集団分析結果をもとにしたドクタートラストの独自分析「TRUSTY SCORE（職場環境指数）」が良好だった法人。特設サイトはこちら）

会社を良くしていく上では、業績向上、健全な財務体質が大前提にはありますが、同時に、それを稼ぎ出す社員の健康や幸せもないがしろにしてはいけません。
現在、中期経営計画を立案し、それに沿って事業を進めています。 健康経営は、必ずしも事業そのものと同じ割合ではないにせよ、車の両輪のような位置づけです。
両者の歯車をうまく合わせて、バランスを取りながら進めていきたいです。