■ ストレスマネジメントについて
ストレスマネジメント
人は常にストレスにさらされて生きています。
良いストレスは活き活きと仕事や生活するための起爆剤になりますが、悪いストレスは普段から気づき、自ら対処(マネジメント)することが重要です。
ストレスの対処はコーピングとも呼ばれ、大きく分けて2つのアプローチ(問題解決と認知の修正)があります。
問題解決編
問題が何かがはっきりしていたり、取り組みやすい場合は、直接問題解決に向けて行動することがおすすめです。
ストレスの原因に対し「マイナス要因を減らすこと」と「プラス要因を増やすこと」の両方からアプローチしてみましょう。
ストレスの原因を特定できる場合はマイナス要因が何になっているかを考え、それを無くしたり、なるべく減らすための行動を取りましょう。
例えば納期が決まっている苦手な分野の仕事がある場合は、いつもより早めに着手することで、せめて時間的プレッシャーを軽減させることができます。
ストレスの原因は、プラス要因である資源を増やすことで、ストレスへの感じ方が変わってきます。
ストレス反応を和らげるプラス要因には、個人の資源(心理的資源、自己効力感)や仕事の資源(互いに尊重しあっている職場環境)などがあります。
これらの資源を増やし、ワーク・エンゲイジメント(仕事に対して、活力や熱意、没頭が揃っている状態)を高めることで、心理的なストレスを下げることができます。
この考え方は、これまでのストレス対策に人材開発の視点が加わったアプローチ方法です。
認知の修正編
ストレスマネジメントのもう一つのアプローチは認知の修正です。
ストレス反応の代表でもある気分の落ち込み(抑うつ感)の背景に、自動思考である認知(考え)のゆがみ(非現実的・ネガティブ思考)がひそんでいる場合があります。
ストレスの大きさや反応の程度は、ストレスとなる出来事を、自分がどのように認識するかで決まります。
人はストレスがかかると、視野が狭くなり、物事を悲観的に捉えがちです。そうなってしまう前に、周囲へ相談したりアドバイスをもらい、別の考え方を取り入れてみましょう。
もし相談する人がいない場合は、ノートに考えを書き出し、より現実的な考え方はないかを見つけて、認知の転換をしてみることをお勧めします。
ストレスマネジメントをとおして、自分のストレス反応を緩和し、自分の考え・感情・行動をコントロールできるようになることが、最大のストレス対策になります。